電子書籍の適正価格について考える
適正価格って?
今回話題にする「適正価格」とは「この値段であるべき」という話ではなく、個人が電子書籍を販売する際に「一番効果が高い」価格のことです。
例えば、元々200円の商品を販売すると100人が購入したとします。そして、同じ商品を100円で販売した場合、150人の購入が見込めるとします。どちらがより効果が高いでしょうか。
販売部数だけを見るならば、当然価格を下げたほうが効果的といえます。しかし、売り上げ金額の多さを基準にすると、200円に軍配が上がります。
もし300円以上で販売した場合、購入者が元の半分以下になると仮定すると、この商品は200円で販売するのが「一番効果が高い」ということになります。
では実際に個人が電子書籍を販売する際の適正価格とは、一体いくらなのでしょうか。
という記事を書きたかったのですが
検索してみた結果、多くの方がこのテーマを取り扱っており、議論され尽くしているような印象を受けました。まずは先人たちの出した結論をおさらいしつつ、別の方向性で語りたいですね。
安ければ安いほど良いのか
販売価格に関するこちらのブログ記事を紹介させていただきます。
Amazonで本を売るなら、価格は99円か250円の二択である、ふたつの理由 | もりぞお海外研究所
なるほど、確かにどこの誰が書いているのかわからない電子書籍を購入するのは勇気が必要ですが、99円という価格はあまり考えずに出せる金額ではあります。
しかし、私自身はあまり100円以下の電子書籍を購入した経験がありません。普通は価格を下げれば下げるほど、販売部数は増加するはずですが……私の周囲でも個人製作の安価な電子書籍を買い漁るという話はあまり耳にしません。これはイメージの問題があると考えられます。
実際は価格は商品のクオリティを表しているわけではありません。必ずしも価格が高い商品が価値が高く、安い商品は価値が低いとは限らないのです。
我々の中に「誰が書いているか分からない99円の本はクオリティが低いに違いない」というイメージ……先入観があるのではないでしょうか。
勿論、安ければ安いほど良いという方もいらっしゃるでしょう。そのため、一概には言うことが出来ませんが、私は極端に電子書籍の価格を低く設定する必要は無いと考えております。しかし、高すぎる価格設定が良くないのも、また事実です。500円以上は、心理的な負担を感じさせます。何も考えずには支払えない金額であるため、考えた上で買ってもらえる商品ではないと難しいでしょう。
当然、本の内容に興味があることが前提ですが、私が個人製作の同じような本で99円のものと250円のものを見かけたら、恐らく250円のものを手に取ると思います。目に見える価格に惑わされず、自分にとって価値がある商品を選ぶのがベストではありますが。
こちらの記事に続きます。
見える化でわかる売り値と買い値―原価管理のカギとなる「適正価格」がサクサクわかる
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- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
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