ニッチブックス西山の独り言

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「I Love ebook宣言」って何ぞや?

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I Love ebook宣言って?

本日5月15日、株式会社出版デジタル機構は「I Love ebook宣言」の特設ページを公開しました。

ぱっと見て何のキャンペーンなのか分かりませんが、電子書籍の魅力やオススメの本などを、著名人に語ってもらうPRのようです。ebook Lover一覧に、声優の神谷明さんの名前があったのが何だか意外でした。

実際にオススメされている本も面白そうですが、掲載されている著名人のインタビューの中で、幾つか非常に興味深く感じられるものがありましたので、紹介させていただきます。

社会派ブロガー ちきりん

あまり人のブログを読まない私でも名前を知っている、有名なブロガーのちきりんさんです。これまでに何冊も本を書かれていますが、ブログ運営記録『Chikirinの日記の育て方』を電子書籍で出版し、1万ダウンロードを突破する好評を博したのが記憶に新しいです。

彼女は電子書籍の魅力を、以下のように語っています。

執筆者の立場から電子書籍が画期的だと思うのは、「ごく少数の人しか欲していないコンテンツでも、出版できるようになったこと」と「真剣な読者だけに読んでもらえる“ネット上の場所”が確保できること」です。

(中略)

そもそも電子書籍は発行コストが安くてたくさん売れる必要も無いので、大勢の人にウケる汎用的な情報より、そうした、ごく少人数の人が必死で探しているニッチで深い情報を流通させるのに向いてるんですよね。

これは、私にとって非常に共感できる内容でした。

恐らく、電子書籍の魅力と聞いて多くの人が想像するのが「置き場所に困らない」とか「持ち運びが便利」という、読み手が感じている「紙の本のデメリット」を解消している部分だと思います。

書き手視点での、本を出したいけれど需要が少なすぎて紙の本では出版できないという悩みについては、これまであまり言及されてきませんでした。

私たちの活動について上記の記事で書いた通り、マイノリティの需要というものは確かに存在するのに見過ごされているのです。

いまこのことに著名な方が言及したという点で、私にとってI Love ebookキャンペーンは非常に価値があるように感じられました。

興味を持った方は、是非とも元のインタビュー記事に目を通していただきたいと思います。

ブログではなく、電子で出版するメリット|I Love ebook宣言

DWANGO会長 川上 量生

ニコニコ動画」運営会社ドワンゴの川上会長です。彼は、今後10年以内にボタン一つで自宅の壁が本棚になる「電子本棚」ができるのではないかと言います。先見性のある経営者である、川上さんらしい発想だと思います。また彼は本の持つ「存在感」について、以下のように語ります。

 紙の本が机の上に置いてあると、「読まなきゃいけない」という重圧感がありますよね。一方で電子書籍だと、アプリを開かないと本棚が出てこないので、プ レッシャーがそれほどありません。しかし壁紙本棚ができれば、電子書籍にも存在感が出てきます。このシステムができたら、圧倒的に電子書籍が優位になるで しょう。

しかし、今はその「プレッシャーの無さ」も電子書籍の魅力の一つであると、私は考えています。

私にとって、SF小説や文学作品は電子書籍でこそ読みたいジャンルです。紙の本だと、プレッシャーが大きすぎて本を開くのが億劫になるのです。

とはいえ、こういう意見はあまり耳にしたことがないので、私のような人間は少数派なのかもしれません。確かに、電子書籍が存在感を増せば、これまでとは普及の速さが全く変わってきそうですね。

衝撃的な見出しから始まるこちらのインタビュー記事も面白いので、是非チェックしてみてください。

紙の本のメリット?ないでしょ!|I Love ebook宣言

 

「Chikirinの日記」の育て方

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