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買った本が読めなくなる?「電子書籍」サービス終了の不安

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多くの企業が電子書籍事業に参入し、ストアやアプリなどが乱立する「大電子書籍時代」ともいえる現在ですが、電子書籍自体の普及率が高いとは言えない状況では、当然マイナーなサービスは利用されません。

これまでも、多くの電子書籍サービスが終了してきました。その中には、大手の有名企業が運営しているものも少なくありませんでした。

こうして淘汰が進めば、最終的には「より良いサービス」が残るはずです。とはいえ買った本が読めなくなるかもしれないという不安は、いま電子書籍に手を出してみようという人にとって、思わずその手を引っ込めるのに充分な理由だといえるでしょう。

そういった不安と無縁の電子書籍ライフを送るためには、一体どうしたらいいのでしょうか。

企業努力

サービスを提供する企業側が出来る事としては、以下のことが考えられます。

撤退の際に、購入したものと同じ書籍のデータを引き継ぎ、他の電子書籍サービスでもダウンロード可能にすればいいのです。実際に「TSUTAYA.com eBOOKs」が終了した際には「BookLive!」で引き続き観覧になる救済措置がとられました。

電子書籍ストア「TSUTAYA.com eBOOKs」がサービス終了 購入書籍はBookLive!に引き継ぎ - ITmedia ニュース

  • 購入した電子書籍の代金分のポイントを付与

また、株式会社ローソンが提供していた「エルパカBOOKS」は、サービス終了に伴い、購入した電子書籍と同額のPontaポイントを付与する形での「返金」が行われました。

電子書籍サービス「エルパカBOOKS」が2月24日に終了- MdN Design Interactive

終了後は購入した書籍を観覧できなくなり、特に補償がない事例も数多く存在しています。しかし、こういった例がある以上、それは企業側の怠慢だといえます。そして、その怠慢が電子書籍の普及を妨げているのです。

私たちができること

利用している電子書籍サービスが突然終了しないため、或いは終了してしまった際に備えるために、私たちも出来る事はあります。

  • 書籍データを端末に保存する

まず、電子書籍が読めなくなるといっても、それはダウンロードができなくなったり、該当のアプリで利用できなくなるだけの話です。保存してあるデータ自体が読めなくなるわけではありません。是非とも、不安な方は書籍データを手元に残しておきましょう。

アカウントにログインしなければ読めず、端末に「保存するのは規約違反」というサービスもあるかもしれませんが、そういったものは元から利用しないのが良いでしょう。

  • 終了しそうなものは利用しない

また、終了する可能性があるものは、最初から選ばないことも重要です。冒頭でも申し上げた通り、大手の企業が運営していたサービスが撤退することは珍しくありません。

「有名企業が運営しているかどうか」よりも「実際に利用している人が多いかどうか」を見たほうが間違いが無いはずです。

AmazonKindleなんかは終了しそうにないですよね。

  • 終了しても良いものを選ぶ

前述したローソンの「エルパカBOOKS」のように、他の事業で会員制のポイントサービスがある企業を選ぶのも良いでしょう。

もしサービスが終了したとしても、ポイントでの「返金」が行われる可能性があります。

最後に

電子書籍を利用しない理由」の上位に入る「読めなくなるかもしれない不安」は、定期的に上がる話題です。恐らく、これからも何らかの電子書籍サービスが終了するたびに出てくるでしょう。

しかし、電子書籍自体は、そんな不安のデメリットが些細に思えるほど便利なものです。

生存競争を生き延びた企業だけが立っている状態になるまでの間は、ほんの少し「損をしない」ように意識するだけで、賢い電子書籍ライフが送れるはずです。

 

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