EPUBエディターについて
EPUB2エディター「Sigil」
今回、電子書籍に動画や音声を埋め込むテストをする際に、はじめに無料のエディター「Sigil」を使用してみました。
Sigilは電子書籍の製作に特化したエディターです。非常に使いやすいため、EPUBを製作しようと思っている方は、まずはSigilを触ってみるのが良いでしょう。
ところが、実際にSigilで製作したテストファイルを開いてみたところ、埋め込んだ動画が何も表示されません。
調べてみたところ……
EPUB3に対応していませんでした。
SigilはEPUB2エディターです。そしてEPUB2は動画や音声、縦書きなどに対応しておりません。横書きで文字と画像だけの本を作る分には、何ら問題はありませんが、変わったことは出来そうもありませんね。
普通は試す前に気付きそうなものですが、仕様を理解していなかった結果です。
HTMLエディター「Brackets」
「Brackets」はWEB開発用に製作されたオープンソースのテキストエディターで、ライブプレビューなど、さまざまな機能が好評です。知識さえあれば、EPUB3を製作する上で最も効率的なのではないでしょうか。コードのヒント機能などは、初心者にもありがたいです。
しかし、私のようなHTMLの知識が無いド素人には、ヒントがあっても一からコードを書くのは敷居が高く感じられます。
ワードプロセッサー「一太郎」
皆さんご存知のワープロソフト「一太郎」です。実は編集チームが使っているのは、コレだったりします。レイアウトを作りやすく、簡単にEPUB3の出力が可能です。動画の埋め込みも問題ありません。
音声ファイルの埋め込みが出来ない点と、有料ソフトであることがネックです。
Sigilは本当に使えないのか
こちらのページで、EPUB2の書籍をEPUB3に対応させる方法が紹介されていました。
SigilはEPUB2しか作ることが出来ませんが、EPUBの作成に特化したソフトです。当然、HTMLエディターやワープロより使いやすいということになります。
上記の方法を踏まえ、まずSigilを利用してEPUB2を製作し、その後EPUB3へ変換という手順で製作するならば、実質的にSigilでEPUB3を作れるのではないでしょうか。
手間のかかりそうなやり方ですが、一からコードを書く負担やワープロを購入する費用と天秤にかけると、一考の余地があるかもしれません。