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海外の反応から見る電子書籍

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海外の反応から見る電子書籍

ネットサーフィン中に気になる記事を見つけました。

本、 紙と電子機器どっちで読むのが好き?(海外の反応) | World Action

アメリカの電子書籍ブームに陰りが見られる | イーブックスマホ

てっきり私は、海外は電子書籍先進国ばかりで「紙の本なんて時代遅れだぜHAHAHA」とか言っているのではないかと思い込んでおりましたが、紙の本に限るという意見が多くて驚かされました。

アメリカでは、2007年頃から多くの電子書籍リーダーが発売され、市場は爆発的に拡大してきました。しかし、電子書籍市場は2010年代に入ってから急速に停滞し、2013年には成長率は前年比0%という結果となりました。

これに対して、電子書籍ビジネス調査報告書では以下のような考察がされています。

市場規模が頭打ちになった理由として考えられるのは、すでに電子書籍に関心を持つ人はeリーダーやタブレットを入手して、電子書籍を利用し始めている一方で、さまざまな理由で電子書籍に関心を持たない人も確実に存在しているということだ。

新規ユーザーを開拓しなければ成長が見込めないわけですが、既に関心が無い人はその後も全く関心を持たないことが、それほど多いということでしょうか。

 日本国内の動向

一方、日本ではあまり普及していない印象を受ける電子書籍ですが、ある特定の媒体では目覚しい伸びを見せています。

それは漫画です。

矢野経済研究所が発表した電子書籍市場に関する調査結果2014を見ると、市場規模を牽引しているのが電子コミックであることが分かります。中でも過去のデータを参照すると、携帯電話向け電子書籍では電子コミックが8割を占めていることもありました。

調査結果では、過去のコミックがまとめ買いされていること・小説などの活字の読み物が、まだあまり電子書籍化されていないことを理由に挙げて、活字分野の今後の伸びが期待されています。

しかし、そう簡単にいくでしょうか。私の主観ではありますが、停滞を見せているアメリカ市場と同じく、既に興味を持っている人と全く関心が無い人に二極化しているように思えます。

 

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こちらは、Google Adwords キーワードプランナーで「電子書籍」で検索し、月間平均検索ボリューム順にソートした画像です。関連ワードには「無料」「漫画」「コミックシーモア」などが上位にきています。

「若者の活字離れ」などと説教くさい事は言いませんが、電子書籍自体には多くの方が関心を持っていること・その関心が無料で漫画を読むことに向いていることが良く分かります。

同じようにターゲットを海外に設定し「ebooks」で検索した場合、関連ワード上位に「free」などはありますが「comics」は見当たりませんでした。電子書籍で漫画を読むことに強い関心があるのは、日本ならではの傾向のようです。

電子書籍業界の今後

私個人としては、電子書籍はもっと流行して欲しいと考えております。そのため電子コミック自体は、これをきっかけに電子書籍に触れる人が増えるならば歓迎したいところです。

なかなか活字分野での電子書籍利用が一般的になるのは難しそうですが、そう遠くないうちに何らかのブレイクスルーが起こるような気もしています。

私の周囲では、電子書籍Kindleなどの「専用の端末やアプリ」が無いと観覧できないと思っている方も多かったです。こうした事態は、やはり無関心からくるのでしょう。

確かに電子書籍リーダーがあれば、電子書籍ライフをより快適に、より一層満喫できることは間違いないですがスマートフォンタブレットがあれば、誰でも気軽に利用できるんだということも改めて発信して、多くの方に興味を持っていただきたいと思います。

 

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