フリーゲームはなぜ廃れたのか - 2ちゃんねるの反応から見る『開かれたフリーゲームと、その敵』
西山の独り言というブログタイトルにしては少々堅苦しすぎる記事が続きますが、今回は2ちゃんねるのお話をしつつ、商品の紹介をしたいと思います。
フリーゲームはなぜ廃れたのか
先日こちらのまとめを目にして大変興味深く思うと同時に、「最近のフリーゲームはつまらん」という意見の多さは非常に残念に感じました。この話題について一刻も早く記事を書きたかったのですが、10日ほど経過してしまったため、少し旬は過ぎてしまったかもしれません。
そもそも本当にフリーゲームは廃れたのか
懐かしい作品の名前が沢山挙がっていますが、比較的新しい作品も挙げられているように見受けられます。アンディーメンテの『混沌のルーシー』なんて今年出たばかりですしね。昔に比べるとゲーム製作ツールなども充実しており、製作のハードルが下がったことから今は多くの人が自作ゲームを作れる時代になりました。
私もこちらでフリーゲームのレビューを投稿していて、毎日多くのゲームが活発に生み出され、どれも魅力に溢れた作品ばかりだと感じております。過去には本当に廃れたと感じる時期も存在しましたが、現状はどうかというと、いまひとつピンとこないのです。
本当にフリーゲームは廃れてしまったと言えるのでしょうか?
何が原因で、誰が悪いのか
記事の中で私が気になったワードを以下にピックアップします。
- ぜんぜん名作がでてない
- 後続がいない
- ちょっと人気になったら商業化のなろうの流れ
- ニコニコの影響
- 実況されるかどうかが全て
- 完全に外来種に生態系が食い荒らされてる状態
大まかに分類して、青色の意見は「面白いゲームが作れない作者が悪い」赤色の意見は「ニコ厨と、話題性のためにニコ厨に媚びた作品を作る作者が悪い」という論調に聞こえるのは私だけでしょうか。
また、小説家になろうを引き合いにだして、商業化の流れを批判するコメントも目に付きます。生態系の例えも「俺たち在来種が細々と楽しんでいたのに」という気持ちが透けて見えるような気がします。
挙げられているタイトルを見るに、かつては彼らもフリーゲームを楽しんでいた人達なのでしょう。しかし現在、自分が楽しめるタイトルが見つからないことが、彼らに廃れたと思わせた原因だと考えられます。そして、その原因を環境やゲーム自身に求めた結果、こういった意見が出てきたのでしょう。
フリーゲームが楽しくないのは作者が悪い
……本当に?
私には、とてもそうは思えません。必要以上に製作者を持ち上げる必要はありませんが、作者・作品への最低限のリスペクトがあれば、そもそもこういった発言は出てこないはずです。
「俺が楽しめないんだからフリーゲームは廃れたに違いない。なんもかんも周りが悪い」
と言うのは簡単です。自分に合ったゲームが見つからなかったのは残念なことですが、それでは何も変わりません。
『開かれたフリーゲームと、その敵』
さて、ここで改めて宣伝させていただきます。私達が作った『開かれたフリーゲームと、その敵』という電子書籍の内容は、言ってしまえば上記のようなものです。本当に楽しんでいますか?という問いかけともいえます。
学術書のようなタイトルから、論文のようなものを期待していた方には申し訳ありませんが、フリーゲームが好きな方には共感していただける内容だと考えております。
もし、この記事の内容に共感していただけたなら、手に取っていただければ幸いです。
最後に
昔はゲームをプレイする事そのものに完結した楽しさがありましたが、今はそれだけでなく派生した新しい楽しみ方が生まれました。ニコニコ動画もその一つです。新しい楽しみ方が肌に合わないにしても、コンテンツ自体を叩くよりは 楽しんでやろうという姿勢が大事なのではないでしょうか。
本人の心構え次第で、土砂降りの雨の日だってこんなに楽しくなるのですから。